磁石とは、N極とS極の2つの極を持ち、磁場を発生させる元となる物体のことです。
同じ極では反発しあい、同じ極では引き合います。
地球も、磁石のように北極にS極、南極にN極のある物体で、地球上にあるじしゃくは、南と北にそれぞれの異なる極が引き寄せられます。
この性質を利用して、方位じしゃくが作られました。
ちなみに、N極が北を、S極が南を指します。
磁石の字は、昔は「慈」という字が使われていました。
これは、磁石が金属を引き寄せる様子が、母親が我が子を引き寄せる姿を思わせたからだと言われています。
確かにそう聞くと、あの不思議な力は、何かの絆のような神秘的な想像を掻き立てるものかもしれません。
日本において、慈石が登場したと記されるのは8世紀ごろで、「続日本紀」に近江より慈石が献上されたとの記述があります。
その後に書かれた最古の漢和字典『和名抄』によると、読みも「ジシャク」だったようで、じしゃくという言葉は、ずいぶんと古いものなのだという事がわかります。
大昔の人が、現代人でも不思議に思ってしまうじしゃくを知っていたなんて、なんだか不思議です。
磁石が慈石と呼ばれていた当時、その存在は当然天然石でした。
その頃日本で発見されていたものは、磁赤鉄鉱(マグヘマイト)と呼ばれる鉱石です。
現在の磁石の種類を、ごく簡単にご紹介します。
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●アルニコじしゃく
鉄、アルミニウム、ニッケル、コバルトが材料となっているので、その頭文字をとって「Al・Ni・Co 」となりました。
鋳造品のため「鋳造磁石」と呼ばれることもあります。
じしゃくが工業生産され始めた1930年代には、最も高性能として活用されましたが、コバルトを使用しているため高価で、その後、安価なフェライトじしゃくが登場すると使用されることがほとんどなくなりました。
●フェライトじしゃく
酸化鉄の粉末を固めて焼いて作られているので、割れやすいという性質がありますが、製鉄の副産物である酸化鉄を利用するので安価で、形状にも自由度が高く、切断や研磨も可能な為、現在あらゆる分野で使用されています。
●ネオジウムじしゃく
現時点で、最高磁力を持つ磁石です。
主原料がネオジウムと鉄であることから、比較的安価で製造できますが、鉄の成分によって酸化しやすいという特徴もあります。
強度も高く、かけや割れが少ないという特徴もあります。